餃子の街「宇都宮餃子」の特徴

   

餃子消費量日本一の座を浜松に奪われ、宇都宮の餃子ファンはさぞや口惜しがっているかと思いきや、意外に冷静なのだとか。実は、宇都宮の専門店の関係者は、浜松とのバトルよりも、自分たちのフィールドにおいて、最も美味しく、最も人気の専門店として君臨するための戦いに必死なのです。
もともと宇都宮は飲食店で味わうこと自体を楽しみ、工業都市である浜松は昔から共働き世帯が多かったことで、持ち帰って自宅で賞味というスタイルゆえに、その人気ぶりは、単なる消費量では測れないものがあるようです。
双方の戦いを煽っているのはマスコミで、ご当地の人々はそれぞれの
味の特色など情報交換したり、ともに餃子を愛する者同士として、美味しい交流を和やかに楽しんでいます。
二つのご当地・味わいの違いは、中身である「あん」にあります。

宇都宮餃子の特徴は、ひき肉よりも野菜の分量が多いことです。メインの野菜はキャベツではなく、白菜が主流です。その点は、ルーツである中国の影響が今に残っていると言えます。中国で作られる場合、白菜が使われることが多いからです。戦時中、この地から招集された部隊は中国戦線で戦い、そのとき知った本場のレシピを故郷に持ち帰り、今も忠実に伝えているのです。
宇都宮では、餃子は肉を食べるための料理ではなく、野菜を美味しく味わうために、肉に味を付けてもらっているという考え方です。結果、野菜も肉も絶妙の配分で、パリパリに焼かれた皮と相まって、いくらでも食べられるという、ひとくち大の極上グルメになっているというわけです。

対する浜松のほうは、肉の比率がやや多めであることと、使われている野菜はキャベツとタマネギが中心であることで、その配分、とくにタマネギの量の微妙な違いで、ガッツリ系にもサッパリ系にもなるのが特徴です。特殊なポイントとしては、付け合わせにもやしが付いていることです。肉が多めのガッツリ系では、さっぱりしたもやしが味を引き立ててくれるという構成です。
どちらのタイプもそれぞれに魅力的で、ご飯のおかずに最適か、お酒の席で主役になるのかなど、賞味されるシーンでも好みが分かれそうです。全国の愛好者としても、双方のご当地を訪れて味比べをしている人はそう多くないと考えられますので、他の地域でも賞味できる機会が増えると、バトルの成り行きがまた変わって来そうです。
どちらのご当地も、いい感じに熱くて美味しいバトルを盛り上げて、さらなる極上の味を追求して、全国に広めてほしいですね。

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